ポリ・ウール着物とは?メリットデメリット・着るべきシーンを解説

複数の着物

ポリやウールといった着物の用語を耳にしたことはありますか。これらは素材の名前です。ポリとはポリエステルの略称になります。

ポリエステルは化繊で織られた着物で、ウールは羊毛で織られた着物になります。これらは、それぞれ特徴やメリット、デメリットがあります。

本記事では、そのようなポリエステルとウールの着物について、丁寧に解説していきます。

目次

ポリ・ウールの着物のそれぞれの特徴

着物の女性2人の後ろ姿
ポリ・ウールの着物のそれぞれの特徴

ポリとウールはそれぞれ違う着物の素材のことを指します。それぞれ違う素材ですので、特徴も違ってきます。それでは、2つの素材の特徴を見ていきましょう。

ポリエステルの着物の特徴

ポリエステルの着物の特徴として最初に挙げられるのは、気軽に買いやすいことです。なぜなら、値段もお求めやすく、管理もさほど大変ではないからです。

その気軽さから、今から30年前にポリエステルの着物が生産されるようになりました。しかし、当時のポリエステルの着物の出来はひどいものだったそうです。

その理由は大きく4つあるといわれています。1つ目はプリント技術です。まだまだ未熟な当時のプリント技術では、着物に必要な綺麗な色合いが表現しきれなかったそうです。

2つ目は光沢感です。生地に、化繊特有の光沢感が出てしまい、安っぽく見えてしまっていました。これでは、せっかく買ったものも着たくなくなりますよね。

3つ目は機能性です。生地の通気性が悪かったので、汗を吸収しにくく、蒸れてしまっていました。

4つ目は静電気の発生です。静電気が発生してしまうことから、ホコリがついてしまいがちでした。これらの理由から、ポリエステル製の着物に悪印象がついてしまったと思われます。

しかし、最近の着物はこれらのデメリットを克服しているものが多く出てきています。そのため、ポリエステル製の着物でも安心して手に取れるようになっているのです。

ウールの着物の特徴

ウール着物は、羊毛で作られた着物のことを指していいます。一般的な着物と比べて、シワになりにくいことや、水に強いことが特徴として挙げられます。

そのため家で洗濯をすることも可能です。昭和40年頃に普段着として盛んに着られていた理由も、洗濯ができるという点が大きかったと思われます。

また、ウール着物は初秋から春先の一年のうちでも寒い時期に着られます。しかし、サマーウールと呼ばれる、夏に着るウール着物もあります。

当時の方たちにとって身近なものだったこともあり、豊富な柄がありますし、生地も丈夫で単衣で着ることができます。これらも人気の理由の1つとして挙げられると思います。

そして、現在のウール着物はカジュアルに着れる着物として若い世代に人気があるといわれています。

ポリエステルの着物のメリット・デメリット

着物の女性
ポリエステルの着物のメリット・デメリット

ここからは、それぞれの素材のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。まずはポリエステルについてです。

ポリエステルの着物のメリット

ポリエステルの着物のメリットは、大きく分けて3つあります。

値段が手頃

まず1つ目は手頃な値段で買えるということです。安いものであれば5,000円〜10,000円で購入することができますし、高いものでも20,000円前後で購入することができます。そのため、柄の違いを楽しんで、レパートリーを増やすこともしやすいです。

洗濯機で洗える

2つ目のメリットは、家の洗濯機で洗うことができるということです。着物に慣れていないうちには袖を汚してしまったり、食事の席では食べ物で汚してしまったりしがちです。しかし、正絹の着物はクリーニングに出すとお値段が張ります

ところが、ポリエステルの着物であれば、家で洗濯することができます。そのため、着物初心者の方から日常使いしたい方までおすすめできます。

色落ちの心配が少ない

3つ目のメリットは、色が変わる心配が少ないことです。またシワになりにくいことから、過剰に管理に気を配る必要もなくなります。正絹の着物は、タンスにしまっているだけでも色落ちの心配があります。それがないというだけでも、嬉しいですよね。

ポリエステルの着物のデメリット

ポリエステル着物には、デメリットもあります。今回はデメリットを4つに分けて紹介していきます。

着心地が悪い

1つ目は着心地が悪いことです。正絹のしっとりと身体にフィットするのと対照的に、ポリエステル着物は着心地が良いわけではありません。

着崩れしやすい

2つ目は着崩れがしやすいことです。しかし、正絹の縮緬着物に比べると重くなく、疲れにくいとの声もあります。しかも、着崩れのしやすさは着付けや立ち振る舞いにもよります。

なので、着崩れしにくい着付けや着崩れしても直せるような技を身につけるとポリエステル着物でも快適に着られます。

静電気が起きやすい

3つ目は静電気が起きやすいことです。化学繊維で出来ているポリエステルは、構造上、静電気が起きやすいようになっています。そのため、空気中のホコリで汚れやすくなってしまうのです。しかし、静電気防止スプレーをかけることで、この問題は解決できると言えます。

通気性が悪い

4つ目は夏は暑く、冬は寒いことです。ポリエステル着物は、夏場ですと通気性が悪く、熱がこもってしまいます。一方、冬場も熱伝導率が悪いせいで、着物が温まりにくいです。なので、冬場はヒートテックを着用することをおすすめします。

ウールの着物のメリット・デメリット

着物の女性2人組
ウールの着物のメリット・デメリット

次は、ウール着物のメリットとデメリットについて解説していきます。

ウールの着物のメリット

ウール着物は冬によく着られるように、非常に暖かいのが1つの大きなメリットです。羊毛で作られているので、保温性が高いのです。

また、正絹と比べると、手に届きやすい値段であることもメリットとして挙げられます。そのため、様々な柄の着物を着回したい方や、これから着物一式を揃えたい方におすすめできます。

そして、ウール着物はその性質上、破れにくく、シワにもなりにくいので、着物初心者さんにもおすすめできます。

それだけではありません。ウール着物は、家で洗濯ができるというメリットもあるのです。手入れが非常に楽になりますので、日常使いしたい方にも選ばれています。

ウール着物は、生地が厚いため単衣着物ですが、袷でなくても通年着用することができます。

ウールの着物のデメリット

ウール着物のデメリットは2つあります。まず1つは、ウール100%の着物は触り心地が良くないと言うことです。素肌にはチクチクとして感じられます。

そのため、シルクウールという絹を織り交ぜて製作されたものもあります。これは、ウール100%のものと比べて触り心地が良くなっています。また、絹ではなく木綿を織り交ぜたコットンウールというものもあります。

もう1つのデメリットは、虫に食われる危険性が高いということです。動物の毛で作られているウールは、虫に食われやすいのです。しかしこれも、シルクウールですと絹は虫に食われにくいので、被害を避けられます。

このことから、触り心地や管理に心配がある方は、ウール100%でないものを選ぶと良いと考えられます。

ポリ・ウールの着物のそれぞれの着るべきシーン

着物の女性の後ろ姿
ポリ・ウールの着物のそれぞれの着るべきシーン

本章では、ポリエステル着物とウール着物を着るべきシーンや避けたいシーンなどを解説していきます。着物を着用して出かけるときの参考にしてください。

ポリエステルの着物の着るべきシーン

ポリエステル着物と聞くと、安っぽいイメージで着て行く場所を選ぶようなイメージがあります。しかし、実際には違います。昨今のポリエステル着物は技術の発展から、正絹との違いが分かりにくくなってきているのです。

また、ポリエステル着物のメリットを活かして、ランチや飲み会などの場所で着るのもおすすめできます。なぜなら、ポリエステル着物は自宅で洗濯することが可能だからです。お料理や飲み物をこぼしてしまった際や、匂いがついた際にも安心できます。

お稽古ごとであるお茶やお花の場で着られるように、上質なポリエステル着物もありますが、ポリエステル着物だからといって、パーティーやおしゃれな店に着て行くのがダメだというわけではありません

しかし、どうしても着物に詳しい方が見たり触ったりすると、ポリエステルだと気がついてしまう場合もあります。それなので、着物に精通している人の集まりや格式高い場であれば、着用を控えることもできます。

ウールの着物の着るべきシーン

ウール着物は、サマーウールがある通り、通年着ることができる単衣着物です。そのようなウール着物は、一般的にカジュアルな着物として扱われます。そのため、結婚式やパーティーなどには向かない着物です。

しかし、ご自身の判断でお食事やお出かけに着用するのは良いでしょう。判断の基準としては、周囲の方に迷惑をかけないかどうかが大事だと言えます。

ウール着物は戦後から普段着として作られるようになった、比較的新しい着物です。ウール着物は自宅で洗濯することができることから、家事や買い物へ出かけるときに着用されていたと考えられています。そのため、今でもカジュアルな着物として扱われています。

そのことから、場によってはカジュアルすぎると周囲の方から批判される場合もあるでしょう。そのようなことがないように判断をするのが、大切になっています。

ポリ・ウールの着物をネットレンタルするなら

ピンク色の着物の女性
ポリ・ウールの着物をネットレンタルするなら

ポリエステル着物、ウール着物に限らず、着物を着てみたいと考えている方は多くいらっしゃると思います。しかし、そんな方たちのハードルになっているのが値段と管理ですよね。

そのような方は「着物レンタル 夢館」にて着物をレンタルするのがおすすめです。着物レンタル夢館では、着物全般をレンタルしており、業界最安値レベルで着物レンタルを提供しています。

京都の店舗から全国に無料宅配レンタルを行っており、利用地域に限らず手軽に利用することができます。非常に便利なサービスとなっていますので、着物をレンタルしたい方はぜひご利用してみてください。

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ポリ・ウールの着物を持っていて売りたいなら

スマホを見る着物の女性
ポリ・ウールの着物を持っていて売りたいなら

本章では、ポリエステル着物やウール着物を売りたい方に、買取相場や高価買取されやすいコツなどについて解説していきます。

ポリエステル・ウールの着物の買取相場は、1,000〜1,700円と言われています。ブランドの有無や保管状態にもよりますが、高価買取とは言いにくい値段です。

しかし、これらのコツを押さえておくと、高価買取も叶いやすくなります。それでは、それらのコツについて解説していきます。

ポリ・ウール着物を高く売るコツ

まず、早めに売ることが大切になります。何故なら保存状態が悪いと、高価買取が叶いにくいからです。思い立ったが吉日といわれるように、売りたいと思ったら先延ばしにせず売ることで、より保存状態のよい状態で売ることができます。

また、買い取ってくれる業者を選ぶことも必要です。現在はフリーマーケットアプリやオークションサイトで買取先を探すこともできますが、着物専用買取業者に買い取りを頼むことをおすすめします。

着物専用買取業者に買い取ってもらうことで、その着物の価値を正しく見抜いてもらうことができますし、高価買取も期待できます。

着物の買取なら「バイセル」がおすすめ

着物専用買取業者でおすすめできるのが、バイセルです。バイセルでは、3つの買取方法から自分にあった買取方法を選んで買い取ってもらうことができます。

出張買取

まず1つめは、出張買取です。出張買取とは、家まで査定士さんに来てもらい、査定してもらう方法です。自宅で完結し、準備の手間がないことがメリットとして挙げられます。なので、売りたいものが多くて困っている方に特におすすめできます。

店頭買取

次に2つめは、店頭買取です。店頭買取とは、店舗まで足を運んで、査定してもらう方法です。予約不要なことがメリットとして挙げられます。なので、好きな時間に立ち寄りたい方に特におすすめできます。

宅配買取

そして3つめは、宅配買取です。宅配買取とは、査定してもらいたいものを箱に詰めて送り、査定してもらう方法です。空いた時間に詰めて送るだけなので、忙しくて予定を合わせづらい方に特におすすめできます。

3つの査定方法から自分にあった査定方法を探して、一度査定してもらうのはいかがでしょうか。

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